3月8日(木)からギャラリー枝香庵さんで「物語の中の主人公達4」という
グループ展が始まります。
僕は井伏鱒二の「山椒魚」をテーマに作品を制作しました。
ひねくれ者でどうしようもない山椒魚なんだけど何かその気持ちが分かってしまう。
その気持ちが分かるということはどうしようもない自分を見ているようでもあり正直嫌な気分になる。
でも反面教師として1冊本棚に置いておくのは良いことのように思う。
(ちなみに僕は先日2冊目を購入した。先にいた教師がどこかに行ってしまったのだ。どこか暗いところに閉じこもっているのだろう。)
自分と向き合わず自分以外のもののせいにする山椒魚と自分と向き合う蛙の対比がいい。
最後の一文「今でもべつにお前のことをおこってはいないんだ」という蛙の台詞は山椒魚の心に届いたのだろうか。
ちなみに小説「山椒魚」は結末部分の大幅削除で議論になったそうだが、僕は断然あった方が良いと思う。
最後の一文が無かったら単なるじめじめとした暗い光のない薄っぺらな物語になってしまうからだ。
「物語の中の主人公達4」
2018年3月8日(木)〜3月17日(土)会期中無休
11時30分〜19時(日曜日、最終日は17時まで)
初日18時からアスラン書房の藤本郁子さんによるギャラリートーク「ファンタジーの中のリアリティ」があります。
是非お越し下さい。