自分らしくあれ

一昨日の金曜日に草間彌生「わが永遠の魂」を見ようと思って国立新美術館に行ったのだが、

20分待ちだったので諦めた。

たった20分だし待とうかなとも思ったが、その時は待つという行為がなんだかとても煩わしかった。

 

なので東京ステーションギャラリーで開催中のアドルフ・ヴェルフリ「二萬五千頁の王国」を見てきた。

アウトサイダーアートの作品集で名前と作品は知っていたのだが、実物を見るのは初めてだった。

 

すごかった。

 

アドルフ・ヴェルフリは31歳の時に統合失調症と診断され精神病院に収容。

それまで美術教育を受けていないのに収容された4年後ぐらいから絵を描き始めたらしい。

それから66歳で亡くなるまで、病院でひたすら創作活動。作品は全45冊、25000ページにもなるというから驚きだ。


 絵と文字と音符で埋め尽くされた画面からは、創造とはこういうものだと言わんばかりのパワーを感じた。

 

すごいとこまで行っちゃってて、正直どう言葉にしていいのか分からない。

 

草間彌生もすごいとこまで行っちゃってるなと思うけど、

芸術という意識でちゃんと活動しているから、見る人が入り込めるというか共感が出来るというかそういう余地がある。

 

アドルフ・ヴェルフリの場合は芸術などという意識は飛び越えちゃっている感じがする。

自らの理想の王国を築き上げる為に1人突っ走っているので他人が入り込める余地がない。

でも見入ってしまうのだ。


精神の深淵を覗いてみたいという怖いもの見たさのような人間の真理がそうさせるのかなと思った。


まぁ別にどっちの作家の方が良いとかはない。

単純にどちらもすごいなぁと思う。


さて僕自身のことを言えば、先月のロサンゼルスの刺激がまだまだ新鮮で、とにかく制作が楽しくて仕方ない。

そして秋の個展のことで毎日頭が一杯だ。


とにかく思いっきりやってしまおうと思う。


では。