百聞は一見に如かず

昨日は池田忠利さんの個展を見に六本木のストライプハウスギャラリーに行った。

池田さんは海岸の漂着物などを使いスクラップワンダーランドと題した作品を

発表し続けている作家さんで、僕が尊敬する作家さんの一人だ。

 

佐賀県出身で千葉県在住の池田さんと

生れも育ちも埼玉県の僕が出会ったのは5年前の福岡県。

 

福岡での初めての個展を終えた僕は空港に向かう前に

明太子を買って帰ろうと思い天神の街を歩いていた。

 

すると明太子屋の近くに画廊がありその扉越しに赤い半立体の作品がチラッと見えた。

あまり時間がなかったので迷ったが、

あれは多分僕が好きなタイプの作品だと思い画廊の扉を開けた。

予感は見事的中した。

ほんのり寂しげだがユーモア満載の面白い作品がずらりと並んでいた。

おぉすげなと思い作品を見ていると作品とよく似た男性が話しかけてきた。

(注:決して魚や鳥に似ているわけではありません)

ひと目で作家さんだとわかった。

 

僕は個展のDMしか持っていなかったが、

それをお見せすると色々と共通項があるねと気に入って下さった。

それと作品ファイルは持ち歩いたほうがいいよとアドバイスも頂いた。

以降展覧会を見に行く時はなるべく作品ファイルを持ち歩くようにしている。

 

で昨日も作品ファイルが役に立った。

池田さんのお客様に気に入ってもらえたのだ。

 

作品は口で説明するのが難しい。

見てもらうのが一番だなと改めて思った。

 

それと池田さんの作品で、工場で拾ったワイヤーと木製パネルで作られた

ワイワイヤーヤーというシンプルだけど強い大きな作品があった。

今まで見たことないタイプの作品だったし、

この作品すごく良いですねと言ったら

池田さんがハハハと笑って「それいいだろ」と一言。

 

あぁその台詞僕も言ってみてぇ〜と思った。

僕も70歳近くになれば言えるのだろうか?

 

・・・あと35年先だけど。