岐阜のヤンキー

小さな湯船に妻と並んで二人で入って窓がある壁を眺め続けていた。

 

しばらくするとその壁がボロボロと崩れ落ち消えて無くなった。

外からは丸見えの状態だ。

 

3人の若者がこっちを見てる。

 

一人は金髪の男。

自転車にまたがりじーっとこちらを見てる。

その横に黒い髪の男と赤い髪の女。

二人はいちゃついていた。

 

そして金髪男が僕に向かってこう言った。

 

「俺達、岐阜のヤンキーなんですけどぉ!!そんなところにいて寒くないんすかぁ」

 

僕は無言で湯船から出て彼のほうに向かって歩き出した。

もちろん素っ裸。

そして彼の目の前に立ち、天に向かって右腕を伸ばし

シャッターの把手を掴んだ。

 

ガガガガガガァーー。一気にシャッターを地面まで下ろした。

 

そして妻が入っている湯船へと戻った。

 

湯に浸かり閉じたシャッターを見つめていると、その向こう側からまた

 

「俺達、岐阜のヤンキーなんですけどぉ!!」と声が聞こえた。

 

 

そして目が覚めた。ひどい夢だった。

頭が痛い。どうやら二日酔いだ。

昨日は久しぶりに作家の友人と酒を飲んだんだ。

楽し過ぎると次の日が辛い。

 

それにしても岐阜のヤンキーって・・・。